3、マニフェストの取扱い

マニフェストとは

マニフェストの正式名称は「産業廃棄物管理票」です。マニフェストは、廃棄物の「引渡し」「収集運搬」「中間処理」「最終処分」のどの工程にあるかを排出者と受託者が相互に情報を共有するためのシステムです。

多くは処理業者がサービスで内容の記入代行しているようですが、本来、排出者の責任で自ら記入して発行するものです。 (ここ大切です。排出者に厳しい罰則があります)

2010年(施行2011年4月)の廃棄物処理法改正により、「処理業者は、マニフェストが発行されていない産業廃棄物を引き受けてはならない」と改正されました。 (処理業者にも厳しい罰則があります)

排出者のマニフェストの発行責任が益々強化されたことを認識しなければなりません。  

 

マニフェストの使用目的

マニフェストには二つの使用目的があります。

一つ目は、「廃棄物処理の当事者が誰かを確定させる」ことにあります。

委託契約書でも同様のことがいえますが、廃棄物処理の基本方針は記されていますが、廃棄物個々について(排出の都度)の処理は記されておりません。誰が何をいつ処理委託したかまでは委託契約書ではわかりません。そして、 二つ目が「いつ処理したか(処理完了)」を確定することができます。

これによって、収集運搬者や処理業者が直接責任を負う期間を明確にすることができます。

このように、マニフェストを使うことによって個々の廃棄物を適切に処理した有効な証拠となり、保存することで万が一不法投棄などの事件に巻き込まれそうになったときの強力な武器となります。

これについては、排出者、収集運搬業者、処理業者ともに同じことが言えます。

 

マニフェストに関する罰則

次のようなマニフェストの運用に関する違反があった場合は、「6ヶ月以下の懲役または50万以下の罰金」が科せられます。

  • マニフェストを交付せずに廃棄物を引き渡したとき。
  • 虚偽の記載をしてマニフェストを交付したとき。
  • 収集運搬業者が処分先にマニフェストを渡さなかったとき。
  • 収集運搬業者が運搬完了の報告を適切に排出業者にしなかったとき。
  • 処分業者が処分完了報告を適切に排出業者などにしなかったとき。
  • マニフェストを5年間保存しなかったとき。
  • 収集運搬業者や処分業者が、実際は処理を受託していないのに、マニフェストに記載し交付したとき。
  • 処理業者が、マニフェストの交付されていない廃棄物の処理を引き受けたとき。

 

これらは全て刑事罰(懲役又は罰金)になり、廃棄物処理業(収集運搬業者、処分業者)の欠格要件に該当するため、許可取り消しになります。

 

ここ重要です。

処理業者側から見た場合、排出業者さんはお客様です。マニフェストの交付がないため受入を拒否しますとも言えず、(本当は受け入れてはいけないのですが)大変苦しい立場に置かれているのが現実です。

排出業者さんがマニフェストを交付しないまま廃棄物を処理した場合、処理業者は最悪許可取消の処分を受けることになります。

安易にマニフェストはありませんとか、持ってくるのを忘れました、では済まされない厳しい法の規制があることを認識していただければありがたいです。

 

 

マニフェスト交付時の注意すべきポイント

原則、マニフェストは廃棄物の種類ごとに交付。

たとえば、プラスチック製品の廃棄物と、木くずを処理する場合は、それぞれ品目毎にマニフェストを交付するのが原則です。

ただし、多種の素材で合成されて形成しているもの、たとえば、ビルの解体などで廃棄される火災受信装置など、金属あり、プラスチックあり、基盤もあって、もしかしたら紙類も少々あるかもしれない、というような場合は、分類が不可能ですので一枚のマニフェストで大丈夫です。(種類の欄にそれぞれの品目にチェックを入れる必要はあります)

 

運搬先が複数ある場合は、その運搬先ごとに交付する。

運搬先が複数ということは、処理業者がそれぞれ違うということだと思いますから、マニフェストをそれぞれに交付するのは当然です。

 

マニフェストを紛失してしまった場合は?

マニフェストは保存するのが大原則です。万が一なくしてしまった場合は次のような対処をしましょう。

  • A票をなくしてしまったら

再発行はしなくてもいいです。運搬業者にB1票(収集運搬業者控)のコピーをもらい、A票の代わりに保存するといいです。(A票紛失のためB1票のコピーをもらうと注記するとよい)

  • B2票をなくしてしまったら

運搬業者からB1票のコピーをもらい、運搬終了日を記載する。

  • D票をなくしてしまったら

中間処理業者からC1票のコピーをもらい、中間処理終了日を記載する。

  • E票をなくしてしまったら

中間処理業者からC1票のコピーをもらい、最終処分終了日を記載する。

 

委託契約どおりに廃棄物が処理されたことを排出者自身が把握でき、記録しておくことが大事です。

                                             3、については以上です。

 

 

マニフェストが無ければ廃棄物は動きません。

しかし、これほどマニフェストに関する規制が厳しくなったにも係わらずマニフェストの存在すらわかっていない排出業者さんが多いことにびっくりしています。収集運搬業者、処分業者ともに、マニフェストの無い廃棄物を取り扱った場合は最悪許可取り消しという厳しい罰則があります。

また、マニフェストは処分業者のサービスだろ?という業者さんが未だに存在しています。

  

マニフェストが無ければ廃棄物は動きません。シカと認識したいものです。

 

 

なお、廃掃法の改正について詳しく解説しているサイトがありますのでこちらをご参照ください。